楽しく読める〈酸素の発見物語〉である。一般に原子分子の話は,目に見えない世界を語るだけに初めて学ぶ者にとってはなかなか理解しにくい。しかし,〈酸素〉は,私たちの生活に一番密着した原子である。この本は,〈燃焼〉という現象から〈酸素の存在〉をときあかしていった科学者の長い長い発見物語である。 酸…
ドライアイスの上に金属スプーンをのせると、いい音がします。ドライアイスのかけらを、にぎりしめないで、両手でお手玉のようにもちかえると、手で持っても大丈夫です。 手で、かけらを机の上にすべらせると、スーッとよくすべります。炭酸の入らないジュースに、くだいたドライアイスを入れてかきまぜると、シャ…
私たちが何かを学習し、習得しようとする時のプロセスには、「わかる」(理解する)、「練習する」、「できる」の3つの段階があります。学校において、しばしば、「わかる」の段階を駆け足で通り過ぎたり、はしょってしまったり、そして、いきなり、「練習」が始まり、早く「できる」ようになれとしりを叩かれ(指導され…
わたしたちは衝突というとどうしても瞬間的な衝突である事故などを想像する。しかし、〈衝突現象〉ごく身近な運動である。この本では、その身近な衝突現象について楽しい話題をいくつも提供している。この本に出てくる題材は家庭や公民館などでも簡単に実験できるものばかりである。この本をもとに、子どもたちと身近な物…
一生のほとんどを土の中で過ごすセミたちは、ある夏の日に地上に出てきてやっと大人になります。アメリカにいる素数ゼミと呼ばれているセミたちは13年間、あるいは別の地域では17年間もの長い間、土の中でその日が来るのをじっと待っているのです。でも、セミはどうやって13や17という数字を覚えているのでしょう…
この本の構成は、ゴムの主な4種類の性質について、実験から解説という流れになっています。実験好きの小学校2年生の娘と読みながら実験してみました。 ごむのじっけんかがくのとも加古里子/さく福音館書店 ; (1971/9/1) 「じっけん1」はごむのくせ1「のびたり、ちぢんだりする」。マッチ…
相対性理論のたいていの解説本は、できるだけ数式を使わないようにしています。読めばわかる、ように配慮されているのです。ところがそのために、同じような相対性理論の本を何冊読んでも、式の部分はもやもやのままです。自分がちゃんと理解できているのかどうかもあやしくなってしまいます。 相対性理論の式を導…
読んでワクワク、作ってドキドキ、遊んでワイワイ、一冊で3度も楽しめる科学あそびのシリーズ本を紹介します。 牛乳パックの実験たのしい科学あそび科学読物研究会/編 藤田ひおこ/絵さ・え・ら書房 ; ISBN: 4378042045 ; (1996/04) 1m以上もジャンプするへび、不思議…
東京国立博物館デザイン室の展示デザイナー、木下史青さんが書いた本です。 博物館の貴重なモノを見せるという視点で書かれているので、あたかも博物館の裏側を覗いているかのような気持ちになれます。博物館の絵画や彫刻、土器や埴輪などと出会う場づくりのためのデザインをする著者は、東京藝術大学で環境造形デ…
今回は幾何にまつわる本を紹介します。高校生以上の方にお勧めの本です。説明を読むには、ピタゴラスの定理、三角比、相似などの知識が必要ですが、折り紙を折りたいだけで、証明はいらないというなら、小学生高学年の人でも楽しむことができます。ただし、鶴の折り方はのっていないので注意しましょう。 すごいぞ…