ちゃんと見ていてもだまされることってよくありますね。目の錯覚と言いますが、判っていてもとっても不思議です。この錯覚を利用した手品の紹介です。
赤い風船と白い風船、赤い風船を30回数える間じっとみつめてから白い風船を見てごらん。緑色に見えます。たくさん並んだ黒いタイル、間の白い線を見ると灰色に見えます。でも、よく見ると白く見えます。これは、見つめたために目の奧に残っている像と目の疲れによって惑わされたんですね。その他、遠近法で描かれた絵の中に立っている人、手前の人と遠くの人どちらが大きい? など大きさや形の錯視などが紹介されています。
また、同じ色、同じ形のものでも周囲の色によって出っ張って見えたり、引っ込んで見えたりすることがありますね。これなどは折り紙を使って簡単に試すことができますよ。
この類の本はいろいろ出版されていますが、この本は、物語風になっていて絵もデザイン化され分かり易く、読み聞かせ風に楽しむこともできます。巻末には「たねあかし」や、手品の道具を作っての楽しみ方も載っています。
科学読物研究会 瀬間幸子