「2020年1月、チバニアンという時代が誕生した。はじめて日本の地名が地球の歴史に刻まれた瞬間だ」で始まるこの本は、「チバニアン」という名前が誕生するまでの物語です。 『チバニアン誕生』岡田誠/著 ポプラ社 2021年6月発行 1500円+税 チバニアンは訳すと「千葉時代」という意味で…
旅の始まりは雨。雨粒が集まって海に流れ、太陽の熱によって水蒸気になり、雲ができてまた雨が降る過程が詳しく描かれています。色彩豊かな紙面に、しずくや水たまり、水しぶきなど、水のさまざまな姿が丁寧に描かれています。海の水の冷たさや大きなうねり、日差しの暖かさや風の流れが伝わってきます。水蒸気になって大…
A4サイズの大型絵本。コナラの大木が土が土になるまでのはなしをしてくれます。 始まりは火山の噴火。火山灰に水がふれて粘土のかたまりができ、そこへキノコやダンゴムシに細かくされた枯葉などが混ざります。さらに雨水の働きで上層の土と下層の砂などが混ざり合い、ミミズやモグラといった土中の生きものの活…
火山が「めざめる」とは、どういうことでしょうか? 長野県と群馬県にまたがる浅間山がこの絵本のモデルです。浅間山は、過去に何度も噴火し、記録や地形から読みとける、昭和・江戸・平安時代、2万5000年前の4つの噴火について、描かれています。火山は普段は「しずかにねむって」いますが、ときどき「めを…
月の写真がたっぷり紹介されている本です。写真は美しくインパクトがあり、新たな 発見ができます。3ページから69ページまで、ページの右隅には新月から次の新月までの写真が載っていて、パラパラめくれば月の満ち欠けがきれいに現れます。また、本の中ほどにある折りたたまれたページを広げると、月の表と裏の写真が…
2011年3月11日に発生した東日本大地震は、巨大な津波を発生させ多くの町や人をのみ込んだ。この体験を教訓として、ぜひ子どもたちにも読んでほしい本が本書である。その名も『知ってそなえよう!地震と津波』である。 知ってそなえよう!地震と津波−ナマズ博士が教えるしくみとこわさ−知の森絵本都司嘉宣…
スペース・シャトル打ちあげの朝、宇宙飛行士が目覚まし時計のベルで起きるところから、この本は始まります。まるで旅行の前にワクワクする私たちと同じようです。秒読みの後、打ちあげのはげしいゆれと、強くなる重力に緊張の続いたあと、打ちあげエンジンが止まると、突然、本や鉛筆が宙にうきはじめます。シャトルの軌…
すばる望遠鏡の計画から携わった研究者が、完成までの過程やエピソード、その後の観測成果と展望を伝えます。 すばる望遠鏡岩波ジュニア新書家 正則/著岩波書店 ; ISBN: 4005004229 ; (2003/01) 国内の施設はレンズも小さく、光害や天候のために、世界の天体観測界から遅…
水晶探しの魅力をたっぷり伝えてくれています。まず表紙の絵、そしてページをめくっても巨大な水晶が目立ちますが、この本に登場する家族には小さな水晶でも、これぐらい大きく感じるのかもしれません。それほど親子三代で水晶にはまりこんでいるのです。 水晶さがしにいこう ひけつとこころえ絵本・ふしぎはたの…
太陽系の仕組みがさっとイメージできる楽しい絵本が登場した。まず、この地球を眺める場面から始まる。この地球は9つの惑星の一つであることを確認し、9つの惑星のラインナップを特徴のある絵で並べられる。 太陽系の惑星宇宙たんけんたいフランクリン・M・ブランリー著 神鳥統夫訳小峰書店 ; ISBN…