北海道の富良野に住む石黒誠さんが雪虫(トドネオオワタムシ)の生態を写真と共に説明している絵本で、昆虫が好きな小学3年生から大人まで楽しめます。 『雪虫<たくさんのふしぎ傑作集>』(福音館書店、2021年)石黒誠/著、福音館書店、2021年3月、1300円+税 雪虫と言えば、『しろばんば…
「細菌ホテル」は、小学生の女の子の体の中にあります。女の子の体をホテルに細菌たちをお客さんに見立てて、細菌たちの働きを紹介している絵本です。そのホテルを案内してくれるのが、ユニークな絵で擬人化された大腸菌です。様々な細菌を擬人化し、人体の内部も漫画調にモデル化して表現されています。 『細菌ホ…
日本には45種類のサンショウウオが生息しているそうで、この本は全種類を写真で紹介しています。見返しに全45種類のサンショウウオが勢ぞろい、黒っぽいの、赤っぽいの、まだら模様のや、尾が平べったいのやら細いのやら、壮観です。もちろん国の特別天然記念物のオオサンショウウオも載っています。 『減り続…
旅の始まりは雨。雨粒が集まって海に流れ、太陽の熱によって水蒸気になり、雲ができてまた雨が降る過程が詳しく描かれています。色彩豊かな紙面に、しずくや水たまり、水しぶきなど、水のさまざまな姿が丁寧に描かれています。海の水の冷たさや大きなうねり、日差しの暖かさや風の流れが伝わってきます。水蒸気になって大…
子どもと科学よみもの 2022 年 7月号 目次 5月例会「オンラインで楽しむ 愛媛県総合科学博物館」総会用ハガキから①5月の科学あそび分科会「からだのひみつ ~ミニミニウンチとおなかの中がわかるエプロンをつくろう!~」くらべ読みの会 12月~3月「ジェンダー関連の本」メーリングリス…
A4サイズの大型絵本。コナラの大木が土が土になるまでのはなしをしてくれます。 始まりは火山の噴火。火山灰に水がふれて粘土のかたまりができ、そこへキノコやダンゴムシに細かくされた枯葉などが混ざります。さらに雨水の働きで上層の土と下層の砂などが混ざり合い、ミミズやモグラといった土中の生きものの活…
大竹英洋さんは、ノースウッズを撮影場所とする写真家です。そこは、アメリカ、カナダの国境付近から北極圏にかけて広がる北米の湖水地方で、数え切れないほどの湖が存在し、北国特有の針葉樹やシラカバの混じった森があります。冬の寒さはマイナス30度が当たり前だとか。そして、ここを舞台に、子ども向け月刊誌「たく…
著者は長年ゴリラの研究に取り組んだ京都大学の前総長。その研究から学び取った人間のあるべき姿を中高生に伝え、生き方を自分で考えてもらおうと書かれた読み物です。「ゴリラとの出会い」「ゴリラから教わったこと」「君たちはどう生きるか?」など 10の章で語られています。 『人生で大事なことはみんなゴリ…
火山が「めざめる」とは、どういうことでしょうか? 長野県と群馬県にまたがる浅間山がこの絵本のモデルです。浅間山は、過去に何度も噴火し、記録や地形から読みとける、昭和・江戸・平安時代、2万5000年前の4つの噴火について、描かれています。火山は普段は「しずかにねむって」いますが、ときどき「めを…
子どもと科学よみもの 2022 年 6月号 目次 4月の科学あそび分科会 「塩で遊ぶ~塩のお絵かきと結晶模型作り~」総会用ハガキから私好みの新刊 『よみがえれ、マンモス!近畿大学マンモス復活プロジェクト』 『ヒルは木から落ちてこない。ぼくらのヤマビル研究記』この本読みまし…