私たちが何かを学習し、習得しようとする時のプロセスには、「わかる」(理解する)、「練習する」、「できる」の3つの段階があります。学校において、しばしば、「わかる」の段階を駆け足で通り過ぎたり、はしょってしまったり、そして、いきなり、「練習」が始まり、早く「できる」ようになれとしりを叩かれ(指導され…
わたしたちは衝突というとどうしても瞬間的な衝突である事故などを想像する。しかし、〈衝突現象〉ごく身近な運動である。この本では、その身近な衝突現象について楽しい話題をいくつも提供している。この本に出てくる題材は家庭や公民館などでも簡単に実験できるものばかりである。この本をもとに、子どもたちと身近な物…
一生のほとんどを土の中で過ごすセミたちは、ある夏の日に地上に出てきてやっと大人になります。アメリカにいる素数ゼミと呼ばれているセミたちは13年間、あるいは別の地域では17年間もの長い間、土の中でその日が来るのをじっと待っているのです。でも、セミはどうやって13や17という数字を覚えているのでしょう…
この本の構成は、ゴムの主な4種類の性質について、実験から解説という流れになっています。実験好きの小学校2年生の娘と読みながら実験してみました。 ごむのじっけんかがくのとも加古里子/さく福音館書店 ; (1971/9/1) 「じっけん1」はごむのくせ1「のびたり、ちぢんだりする」。マッチ…
相対性理論のたいていの解説本は、できるだけ数式を使わないようにしています。読めばわかる、ように配慮されているのです。ところがそのために、同じような相対性理論の本を何冊読んでも、式の部分はもやもやのままです。自分がちゃんと理解できているのかどうかもあやしくなってしまいます。 相対性理論の式を導…
読んでワクワク、作ってドキドキ、遊んでワイワイ、一冊で3度も楽しめる科学あそびのシリーズ本を紹介します。 牛乳パックの実験たのしい科学あそび科学読物研究会/編 藤田ひおこ/絵さ・え・ら書房 ; ISBN: 4378042045 ; (1996/04) 1m以上もジャンプするへび、不思議…
東京国立博物館デザイン室の展示デザイナー、木下史青さんが書いた本です。 博物館の貴重なモノを見せるという視点で書かれているので、あたかも博物館の裏側を覗いているかのような気持ちになれます。博物館の絵画や彫刻、土器や埴輪などと出会う場づくりのためのデザインをする著者は、東京藝術大学で環境造形デ…
今回は幾何にまつわる本を紹介します。高校生以上の方にお勧めの本です。説明を読むには、ピタゴラスの定理、三角比、相似などの知識が必要ですが、折り紙を折りたいだけで、証明はいらないというなら、小学生高学年の人でも楽しむことができます。ただし、鶴の折り方はのっていないので注意しましょう。 すごいぞ…
「きょうは、おとうさんと国立科学博物館にきました。《ではじまるこの絵本は、その文章横にある時計が示す午前9時少し前から、最終ページの時計の午後5時までの、博物館の1日を描いた絵本です。東京の上野にある科学博物館を訪ねて、その展示を実際に見て回るような感覚で、博物館について学ぶことが出来ます。 …
題名を読んだだけで、読みたくなりませんか。 この本の冒頭には、著者が数学のおもしろさのとりこになった話が書かれています。第1章「1089は魔法の数字」は、算数マジックの話です。第2章「こうして、幾何にほれこんだ」は、ピタゴラスの定理の話です。第3章「でも、そんなバカなことはないじゃないか」は…