◉1冊目『しっぽのはたらき』
表紙の右下から伸びて木の実に巻きついた黒くて長いもの、ページをめくるとクモザルのしっぽだということがわかる。それは、果物を採ったり枝をつかんだりと、まるで手のような働きをする。
「さあ、つぎはなんのしっぽでしょう」と、次のページの動物のしっぽがクイズのヒントのように描かれていてページをめくるのが楽しくなる。
しっぽの役割にはパラシュートのように空気を捕まえたり、仲間に危険信号をだしたり、動物によって違いがあることがわかる。(渡部美帆)
◉2冊目『どうぶつの目 どうぶつのからだ』
ネコの目のひとみは、明るい所では針のように細くても暗い所では丸くふくらむ。だから夜、獲物を捕らえる時にはよく見えるのだ。キリンの目は顔の横についていて、首を動かさなくてもうしろまで広い範囲が見える。襲ってくる敵がいないかわかるようになっているのだ。
目の位置や特徴が大きな写真で紹介されているので、生きていくのにどのように都合がいいのか見てみよう。(渡部美帆)
◉3冊目『仕掛け絵本図鑑 動物の見ている世界』
動物たちはまわりの世界をどのように見ているのだろうか?
色は見えるのか、遠くまで見えるのか、暗がりでも見えるのか。視覚の仕組みを知るための数々の実験や調査の結果をもとに、想像も交え描かれている。
この本では各ページの動物の目の部分に仕掛けがあって、そこをめくると見えている風景の絵と説明が書いてある。人間が見ている風景とどう違うか、大人にも新しい発見がある。(渡部美帆)
◉4冊目『ずら~りウンチ ならべてみると・・・』
肉食動物のウンチは黒い!雑食動物のウンチはバナナウンチ!草食動物のウンチはいろんな形!大きいウンチ、ころころウンチ、ビシャビシャウンチ、というようにインパクトのある写真と言葉で紹介されている。
消化のしかた、反すうのしくみ、動物によって腸の長さが違うことなどもイラストで説明されている。元気なウンチは元気のしるしだ。(渡部美帆)
◉5冊目『もっと!ほんとのおおきさ動物園』
シリーズ2作目。実物大の動物の顔の写真が次々現れて迫力満点の写真絵本。
オスライオンの顔は目も鼻も口も思っていた以上に本当に大きい!たてがみもまつげも金色で美しい。タヌキとアライグマ、似ている?似ていない?
カバなど9種の動物の顔写真と、細かな特徴がイラストで解説してある。(渡部美帆)
◉6冊目『みんなのかお』
同じ種類の動物でも、こんなに顔が違って個性的なんだと驚く。
まずは21頭のゴリラの顔写真が見開きに並んでいて、ずっと見ていても飽きない。ほかにラクダ、ゾウ、サイ、アザラシなど24種もの動物の顔が並んでいて壮観だ。
どこの動物園かも紹介されているので、行く機会があったらじっくり顔を見比べてみよう。(渡部美帆)
◉7冊目『どうぶつ、いちばんはだあれ?』
陸に住む一番大きい動物はアフリカゾウで重さはおよそ12トン。一番小さいほ乳類のコビトジャコウネズミはスプーンにすっぽり入る。
自分の体重の5倍の重さを持ち上げられる力持ちのアリ、一番背が高いキリンはしなやかな首で他の動物が届かない高い木の葉が食べられる。
幼児にもわかりやすく、躍動感ある美しいはり絵で描かれている絵本。(渡部美帆)
◉8冊目『よんでたのしい! いってたのしい! どうぶつえんガイド』
著者は、元旭山動物園飼育員。明るいイラストとリズムの良い文章で、まるで飼育員さんと一緒に動物園を回っている気分になる。40種の動物と共に最後にヒトを紹介している。
キリンは「おしっこもながい」とか、カンガルーのあわてんぼうのお母さんは「ときどきあかちゃんをふくろからおっことします」などのエピソードがおもしろい。(渡部美帆)
◉9冊目『ホネホネたんけんたい』
モグラ、ネズミ、ヘビ、キツネなどの脊椎動物の骨を組み立てて、写真で紹介。ページをめくるたびに子どもたちは興味津々の顔で骨の形やつながり方を見ている。
ウサギの耳は骨がないから骨だけだとウサギに見えないし、つま先立ちのブタの足の骨にも驚く。骨の役目も紹介されていて新しい発見がいっぱいの本。(渡部美帆)
◉10冊目『動物の「跡」図鑑』
多くの野生動物は用心深く、会いたくてもそう簡単には出会えない。手がかりになるのは、足跡や食べ残しやフンや隠れ場所(巣)だ。
この本ではほ乳類、は虫類、両生類、鳥類、昆虫など400種類以上の動物の残した手がかりと、それを基に行動や暮らしぶりを写真やイラストで紹介している。
足跡の型の取り方や足跡クイズも載っているので挑戦してみよう。(渡部美帆)
――「科学道100冊」特設サイトから転載