おやつに食べるポップコーンは、とうもろこしの1種類でいちばん古くから食べられています。アメリカ人といえばポップコーンを食べるすがたがおなじみですが、アメリカ大陸の先住民は何千年も前からポップコーンを知っていました。ポップコーンをおいしく食べるために、火にかざしたり、つぼにあつい砂をいれポップコーンのつぶをいれてかきまぜるなど、いろいろな方法をくふうしました。いまではアメリカで1年間に47万トンも消費するそうです。
<つぶの一つひとつに小さなあくまが住んでいて、あつくなるとあくまがおこってとびだしてくる>というアメリカ先住民の面白いいいつたえも描かれています。ポップコーンのひみつから「アメリカの歴史」が見えてくるような絵本です。ちょっとユーモラスな絵でわかりやすく、楽しい絵本です。最後のページには、おいしいポップコーンの作り方ものっています。
ポップコーンがはじけるのは、つぶの中の水分が熱で蒸気となってふくらみかたい皮をやぶってはれつするからです。だからつぶをあまりかんそうさせるとはじけません。「ポップコーンの科学(やさしい科学)ふくらむなぞに挑戦」(相場博明著 藤田ひおこ絵 1,165円 さ・え・ら書房 1992年)には、ふくらむなぞについてもっとくわしく書かれています。
科学読物研究会 福田晴代