新型コロナの感染拡大のため、7月の科学遊びの会もzoom開催となりました。特にテーマを決めず、参加者が一つずつ面白グッズを紹介しました。
下川さん:黄身返し卵の紹介。生卵を縦向きにストッキング等に入れ、ブンブンゴマの要領で回すと、密度の関係で黄身が外側に、白身が内側に行くそうです。それを茹で卵にすると黄身が反転した卵ができるとか。もっと振り回すと白身も黄身も混ざり、これを茹でたのにカラメルソースをかけて食べるとプリン味だそうですよ、おいしそうです。
檜枝さん:6月の科学遊びで作成したDVD分光器の改良版を紹介されました。お気に入りは7㎝角の工作用紙で作る分光器だそうです。作り方はこの報告の最後に載せます。
藤高さん:1つで2つのタイプの万華鏡を見ることができるという、ぜいたくな万華鏡の紹介。ガラス玉を先端にはめ込むテレイドスコープと試験管の中を流れるビーズの模様を見るワンドスコープを組み合わせています。内径30㎜の紙筒を使い、のぞき窓には、お孫さんが飲んでいるといういちごミルクのキャップがぴったりでした。これに至るまでにいろんなキャップを試されたことでしょう。試験管を入れる穴は、そのままあけようとするとびりびりになるので、うすい雑誌を中に入れて、ひしゃげないようにしてドリルで開けるとうまくいくそうです。
原田佐和子さん:今気に入っているのは花の拡大写真。アップで撮るとツユクサの顔がネズミのように見えたりして楽しい。またユウゲショウの実にちょっと水をつけてしばらく置くと・・・実が開いてきます! これは雨が降ると実が開いて、中の種が落ちる仕組み(雨滴散布)。カメラはオリンパスのTG4の顕微鏡モードだそうです。
木甲斐さん:コケにはまっていて、昨日苔の専門店でコケテラリウム(ガラス容器の中にコケを植え込んだもの)を作りました。いずれ分科会でもできるといいですね。夏休みの科学教室でやる予定のプラキシノスコープの紹介もありました。これは鏡に反射させてみるアニメーション。子どもたちに白い紙を渡して絵をかいてもらってはめ込むこむこともできるし、背景に絵をかき加えるだけでも楽しかったという声も聞かれました。
大道さん:野呂さんがメーリングリストで紹介されたトリスケルをいくつか作りました。型紙を工夫するといろいろなバリエーションができそう。
森富子さん:やはり野呂さんからの科学遊びで、2点。一つは開くと点灯するカード。子どもたちに配線とか回路図を説明しているとか。もう一つは変身カード。4変化します。
松野さん:家族で作った紙芝居舞台を紹介。100均でA3フレームを2つ買い、ベニヤ板でふたを作ったもので、軽いので小学校のお話し会に持っていくのに便利なようです。
中村涼子さん:ひらひらプロペラの大きさを小さくしたり、2重にしたりの工夫でした。2重にする場合、間にタピオカストローを入れ、上下の羽の向きを逆にしてみたら、逆に回るのが楽しいし子どももびっくりするようです。子どもたちは3重のプロペラも作ったのですが、一番上と下のプロペラは回るけれど、真ん中のプロペラは上下から押されて回らなかったそうで、2重がいいようです。この遊びは浦和子どもの本連絡会の記録誌にのります。この冊子は別冊で工作の作図もついていて1000円。希望者は中村さんにご連絡ください。
森脇さん:学童で野呂さんの科学遊びをよくやっています。やる前に動画などをスタッフに送るのだけれどなかなか理解してくれないので、独自に補足資料を作っておばさんスタッフが理解できるような形で準備を進めています。
野呂さん:歩く人。トイレットペーパーの芯にアルミワイヤーなどでハンドルを作り、回すと紙で作った人が歩いているように見えます。人の背中をトイレットペーパーの芯から出した棒に固定するだけのもので、単純さが受けるようです。もう一つはえさをついばむニワトリ。レバーを引くとニワトリが頭を下げてえさを取ろうとします。この時エサは下についた磁石のせいでクルクル回りながら、前後に動きます。
三田さん:パネルシアターの工夫です。パネルの上に、絵を描いた不織布(Pペーパーとして売っています)を乗せてお話をするものです。今回は棒を持つ女の子と輪っかの絵をかきました、これを切り取り、輪っかを棒に通します。これをパネルの上に置いて動かすと、輪っかがクルクル回ります。自動車や自転車などのお話で、タイヤが回ると楽しいでしょう。
藤田あずささん:暗闇シアター。透明な袋(ジップロックなどでも)に絵をかきます。袋の中に黒い紙を入れると絵が見えなくなりますが、間に白い紙を入れると、そこだけ絵が浮かび上がってきて、まるで懐中電灯でてらしているよう。海底探検、暗闇探検などのお話を作って演じたら楽しそうです。
小川真理子:感染防止用フェイスシールドの工夫。透明なプラスチックシート(A4)を横にして、上の端2か所にマジックテープを止めただけの簡単なものです。使うときはヘアバンドをして、それにマジックテープの部分をくっつけます。子どもとやる時はまずシートに顔の絵などをかいて使います。装脱着も楽で、収納も楽ちんです。ただ、感染が広がっているのでまだ文庫は再開できていません。このフェイスシールドだと、したまま食事もできます。科学教室やお話し会なども大変な時代になってきています。科学教室はスタッフ3人で子どもは5人ほどでやったそうです。また、お話し会などではフェイスシールドやマスクではなくマウスシールドを使っているとか。語りなどでは表情も大事なので、より顔が自然に見えるものが求められるようです。それにしても、子どもたちとの科学遊びを普通にできる日が早く来てほしいです。
<檜枝さんのDVD分光器>
- 下図の7cm角の工作用紙に、赤線(編集部注:会報では色はわかりづらいので、★をつけました。この横の1cm部分)は切れ込みを入れ、赤斜線部分は切り取る。黒線にケガキ線を入れる。
- のぞき穴部分に直径6mmのパンチ穴を開ける。
- DVD片をDVD位置に張り付ける。DVD外縁をのぞき穴の中心の真下にする。
- ケガキ線をすべて谷折りして、5cm×2 cm×1 cmの箱を作る。スリットが適切に開いていることを確認する。邪魔をしている物があれば切り取る。セロテープで固定して箱の出来上がり。
スリットを光源に向けて、のぞき穴から虹を観察する。