この本は、ブドウの粒や鉛筆のキャップで浮沈子をつくったり、ウズラの卵を塩水に入れて浮き沈みをみたり、針金でアメンボウの形を作って水に浮かせたりして、浮力のふしぎを美しい写真でみることができる。
浮沈子の容器は、この本ではマヨネーズの空き容器やワイングラスやビンをつかっている。科学遊びをするとき、最近ではかんたんに手に入れられて便利なので、もっぱらペットボトルを使う事が多いのは、時代の流れだろうか。
けれども、なぜ浮沈子が浮くのかなぜ沈むかを説明するときには、この本の写真を使うとたいへんわかりやすいと思う。
科学読物研究会 赤藤 由美子
どこにでもあるような身の回りのあるものを使ってあそびながら、水がものを浮かす力や表面張力などを確かめてみましょう。サイダーやソーダー水など炭酸水をコップに注ぎ、しばらく置いて泡が出なくなってからブドウを入れます。すると間もなく、ブドウが浮き上がってきますが、また沈みます。こうして浮いたり沈んだりを繰り返します。また、水の入ったコップにたまごを入れ、塩や砂糖を溶かしていくと、たまごはどうなるでしょう。など簡単な実験から始まります。
表面張力を実感したり、パスカルの原理を目で確かめたり、いつのまにか自分でやってみたくなるでしょう。
やさしく書かれていて、小さな子にも読んであげたい写真絵本です。大人向けにそれらの原理を簡単に説明している部分もあって、こどもたちとすぐに実験が出来ます。是非、手にとって、お子さんと楽しんでください。
科学読物研究会 瀬間 幸子