この本の構成は、ゴムの主な4種類の性質について、実験から解説という流れになっています。実験好きの小学校2年生の娘と読みながら実験してみました。
「じっけん1」はごむのくせ1「のびたり、ちぢんだりする」。マッチ箱を使ったゴムの実験です。小さなマッチ箱に輪ゴムと小さな紙をひっかけて、紙を飛ばす装置をつくります。紙は古いハガキでトライ!ぴゅーっとうまく飛んでいきました。
「じっけん2」はごむのくせ2「あたりをやわらかくしたり、おとをちいさくする」。輪ゴムを巻き付けた割りばしと、巻き付けていない割りばしで、机をたたくとどうなるかという実験です。5本ほどの輪ゴムをぐるぐる巻きつけて机をたたくと、音が小さくなり、跳ね返ってくる感じになりました。
「じっけん3」はごむのくせ3「みずをとおさない」。輪ゴムをまいた割りばしに墨を付けると、どうなるかという実験です。娘は、藍染で模様を作るために輪ゴムで布を巻いた経験があるので、絵本を見ただけで「ゴムをまいたところに色はつかないのは、あたりまえだね」といって、実験はやりませんでしたが、「冬にお布団で使っている湯たんぽもゴムでできた袋だね。水を通さないね」と確認しました。
「じっけん4」はごむのくせ4「でんきをとおさない」。電気=感電が頭にうかび、ちょっとドキドキしながらの実験でした。本の通りに懐中電灯を分解して針金でつなぐやり方はうまくいかず、懐中電灯の中の乾電池と金属の間にゴムをはさむと電気がつかなくなるという方法にして実験を成功させました。
この本は、子どもと一緒に体験しながら学べる楽しい絵本です。いろいろなものを扱うときに、素材は何かな?どうしてこうなるのかな?という問いかけが生まれるでしょう。図書館でさがしてみてください。
科学読物研究会 秋田明子