この本の、はじめにの所に著者の方の願いが2つ書かれています。1つはこの本を読むことをきっかけとして、自分で月や太陽を調べてほしい、2つめは将来宇宙人と交信する時代になったら、地球と月と太陽について宇宙人にくわしく語れるようになってほしい。この2つの願いを我々読者が達成できるように、太陽と月のことがきれいな写真と共にくわしく説明されています。
この本は4つの章で作られています。第1章は太陽と月を知ろう、第2章は太陽ってどんな星?、第3章は月ってどんな星?、第4章は日食と月食についてです。今回の紹介は月を中心としていますので、第3章にどのようなことが載っているのかもう少しくわしく書いていきます。
第3章では、まず月が宇宙のしくみを知る上で大きな手助けをしてくれたことが書かれています。月は、夜道を照らすだけでなく、様々な研究に役立てられていることに驚きます。
その次は、月の形に関わることが書かれていて、そして、見かけの大きさ、月の軌道と地球の軌道、月の出る時間のこと、昼間の月のこと、中秋の名月のこと、昔のこよみ(月で決められていた)のこと、潮の満ち引きのこと、月の表面についてのことと続いていきます。月は自分たちの身近にありながら、こんなにも知らないことが多いのかと感じさせてくれる本だと私は思います。
科学読物研究会 林田真治