伝統的なインド細密画を取り入れ、あっとおどろく結末で、算数が身近に感じられるようになる絵本です。
昔々、インドのある村に「ききんのために」と言って、村のお米を米蔵にしまい込む王様がいました。ある年、本当のききんがやってきましたが、王様は人々にお米を分け与えなかったので、人々はどんどんひもじくなっていきました。
ある日、米蔵から宴会用のお米がどっさり入ったかごを、象が運んでいきました。かごからこぼれ落ちるお米をみつけた村娘のラーニは、お米を拾い集めながら、王様からご褒美にお米をもらう方法を考えました。そして、1つぶのおこめをもとにして、ある計画を立てたのです。さて、ラーニは王様とどんな約束をしたのでしょう?ラーニが毎日もらうお米はどれくらいの量になったのでしょうか?
最後のページには、ラーニが30日間にもらったお米の数が書いてあります。全部足してみたら…?なんと○粒にもなるんですね!(本当の数は絵本の中で見てください。)途中の見開きページには、お米を運ぶたくさんの象や、お米の山があり、視覚的にもとても楽しい絵本です。
インドは0(ゼロ)やπを発見した国。九九は小学1年生で20×20まで覚えるのだそうです。インドの子供達のやっている算数ってどんなかしら?と興味もわいてきそうな絵本です。
科学読物研究会 秋田明子