最初のページは、花が咲く昼の公園。アゲハチョウやシジミチョウやアシナガバチが花の蜜を吸い、オカダンゴムシやカタツムリは枯葉や石の陰でじっとしています。ページをめくると夜の公園、チョウは葉にぶら下がって寝、オオミズアオが飛び、カタツムリが動き、ダンゴムシは枯葉を食べています。あっ、コウモリが街灯に集まるムシを狙って飛んできました。次をめくると昼の草原でバッタやカマキリがたくさん。めくると夜でバッタやカマキリは夜も忙しく卵を産んだり狩りをしたり、コオロギも鳴きだしました。
ページをめくるごとに、川原、林、池などの昼と夜の様子が詳しくきれいな絵で描かれていてとても楽しいです。昆虫や鳥や魚や小動物にはすべて名前がふってあるので、わかりやすいです。月見草やカラスウリが夜に咲くこともよくわかります。
作者の松岡達英さんは2019年9月に「よるのいけ(月刊かがくのとも通巻606号)」で魅力的な夜の池の中やほとりも描いています。でも松岡さんは闇が怖いそうで、1人では観察に行けないので昼間から奥様の機嫌を取って一緒に来てもらうそうです。おもしろいですね。
科学読物研究会 渡部美帆