台所や食卓、八百屋やスーパーにある野菜を観察して作った本です。本をあけると、右頁にちょっと不思議だけれど、美しい写真が出てきます。イチゴやシイタケなどの断面だったり、一部分を拡大したり、よく見て考えないと、すぐには何の写真かわかりません。次の頁を開くと、全体の形、畑での様子などの説明や、関連した俳句などものっています。
カメラマンが工夫したユニークなミニ野菜図鑑です。見なれている野菜でも、縦に切ったり、横に切ったり、ルーペでのぞいてみたり、見方を一寸変えてみると、思いがけない発見があることをこの本は教えてくれます。
例えば美しいイチゴの断面の拡大写真からは花と実と種の関係がわかります。工夫して観察することは、子どもにもできますが、科学者の発見も、芸術家の創造も、その基礎はこのように観察し、発見することにあります。あなたもルーペを片手に身近な自然から「ふしぎ」を発見しませんか?
科学読物研究会 田沼 祥子