実際に高校の理科の実践から開発された、身近な材料を使った14の実験テーマが紹介されています。電子レンジを使ってルビーを合成したり、アルコールランプを使った炎色反応の実験をしたりと、あっと目を引く実験でありながら、安全にも充分配慮し、材料も手に入れやすいものを利用しています。
内容の難易度、対応する指導要領についてはそれぞれの実験のタイトルの記された中表紙にまとめられています。そして、なんといっても重要なのは、教育のポイントとして、その実験をただ、楽しかった、美しかったというだけで終わらせることなく、きちんとその実験をすることで理解を深める点について触れていることがあげられます。
著者代表のはじめの言葉にもあるように、はじめから終わりまできっちり読む必要はなく、興味や関心のある分野を選び、実際に実験をする際の手引に使える本です。単行本だけでなく、電子書籍も流通しています。また続編『魅了する科学実験 2』も2018年5月に出版されています。
科学読物研究会 二階堂恵理