シリーズ4冊目のこの本で取り上げているのは、それぞれ現代の生活には欠かせない技術である5つの発明を成し遂げた発明家たちです。リュミエール兄弟は、映画のもととなる動画のしくみを、ライト兄弟は飛行機、ビル・ゲイツはコンピューターを一般に普及、安藤百福はインスタントラーメン、アーダーンとロケットは浄水方法を開発しました。
人物に迫るのに、その実験室に注目しているのがこの本の特徴です。部屋に置かれているもの、壁に貼ってあるものからは、うまくいくことばかりでない試行錯誤をするその息遣いまで聞こえるようなリアルさを感じます。絵本というには説明文が多いように思うかもしれませんが、気になる発明家のページから開いてみるのもよいでしょう。もしかしたらこの本を読んでいる自分にも似たようなところがあるかも?!
あわせてほかの3冊『①宇宙にはじまりはある?』『②生き物はなぜ生まれた?』『③「もの」は何からできている?』もどうぞ。
科学読物研究会 二階堂恵理