この本は、校庭の片隅の草むらを、1年間「定点観測」した絵本です。春になると、校庭の片隅にもタンポポが咲き、モンシロチョウが飛んできます。さまざまな草がはえて草むらになるころ、タンポポは綿毛となり、カマキリが生まれ、トカゲが現れます。アリやチョウ、トンボやカエルなど、69種類もの生き物たちが季節を追って描き込まれています。
「定点観測」というと難しそうですが、校庭の小さな草むらでもできるというのです。春に子どもたちと一緒にタンポポをみつけた場所で、1年間の「定点観測」は、いかがでしょうか。
草の名前がわからないときは、『校庭の雑草』(農文協)という図鑑もあります。
科学読物研究会、赤藤由美子(「理科教室」2007年4月号掲載)