「1円玉は電気をとおすか?」「コンセントと LED 電球、電池と豆電球、この2 つの回路をつなげると、どちらの電球がつくか?」さあ、あなたならどうなると思いますか?
<いたずら博士の科学だいすき>シリーズでは、「なぜ?」を知るために、すぐに正解を知るのではなく、まずは「どうなるか?」と自分たちで予想を立てながら読み進めることが楽しくなるように、問いかけや構成が工夫されています。もちろん、本を見ながら実際に自分で実験することも出来ます。
例えば、いたずら博士が発明した「水池」を使って、電気がつく仕組みを説明してくれます。そういえば「電池」という漢字には、水に関わる「池」という字がついていますね。電池の中に潜む「自由電子」が「もし見えたなら」と仮定して、自由電子が流れる様子を図を使って分かりやすく教えてくれます。また、豆電球テスターを使いながら、電気を通すモノを探すヒントも詳しく紹介されているので、実際に作って試してみることができます。
手元にある電気スイッチやコンセントの中に隠された秘密、遠く離れた発電所から家庭へ届くまでの電気の道のり、未来を生きるための電気はどんな可能性があるのか、この本を通じて思いを巡らせてみましょう。
巻末には大人向けの解説があり、電気発見の歴史から利用法の変遷、電信や電灯、LEⅮについて説明されています。子どもたちを見守りつつ、関心がある時は少しずつ話題にしてみて下さい。
(科学読物研究会 高宮光江)