自然の色という感覚を宇宙規模にすると?さて何でしょう。この本では、あらゆるものを対象にしているといえるでしょう。例えば星の色というものがあります。なぜ星の色が違うのかとか、惑星の色はどうして違うのかなど色に注目した説明です。星の新しい見方ができます。
第一章は色というものについて。色と光の関係、光の性質、見える仕組みなどの項目について、カラー写真や図を使い、説明しています。大判の本なので、たくさんの現象が盛り込まれています。ちょっとした知識<お札が光る>などというコラムなどをたくさん入れてあるので、興味を持って読み進められるでしょう。
次の章が地球などの色ということで、実にたくさんのものが集められています。空や虹はわかりますが、雲や氷となると、どこに色があるのか疑問を持ちそうです。この本からのヒントを元に、自分で色々探してみたくなります。
三章目は生きものの色。花や葉の色の他に、体の色としてヒトの体の色というところが珍しいかもしれません。私たちも生きものですから。ここではなぜ深海魚は派手な色のものがいるかというコラムなどが興味深いものでした。
科学読物研究会 鈴木有子