◉1冊目『すごいね!みんなの通学路』
写真の中の子どもたちの笑顔がキラキラと輝いているのは、みんな学校が大好きだから。学校がすごく遠いところにあったり、危険なところを通らなければならなかったり、通学路もさまざま。自分とは違う世界があることを知ることは、自分を知ることにつながっていく。(古屋ちえり)
◉2冊目『絵巻じたてひろがるえほん かわ』
折りたたまれたページをぱたぱたと広げると7メートルにもなる。源流から広大な海まで、川そのものの姿や役割の変化だけでなく、川のまわりの人々の暮らしや関わりの移り変わりを、細かく描かれた絵で、じっくりとたどることができる。(古屋ちえり)
◉3冊目『うちの近所のいきものたち』
子どもは自分で発見するのが大好きだ。この本は、身近な生き物を月ごとに紹介しているので、今どんな花が咲いて、どんな虫が見つけられるのかがわかりやすい。見つけるポイントや観察の仕方のヒントもある。通学路や校庭で、どれだけ生き物が見つかるかな? (古屋ちえり)
◉4冊目『うまれたよカナヘビ』
たまごから顔を出しているカナヘビのあかちゃんは、まるで怪獣! たまごで生まれて、そこから成長していく様子が、迫力ある写真でつづられている。カナヘビもたくさん食べて、眠って、いろいろなところに冒険に出かけて、元気いっぱいに育っていく。(古屋ちえり)
◉5冊目『いのちはめぐる』
生き物は必ず何かを体に取り込まなくては生きていけない。アゲハの卵をアリが食べ、そのアリを鳥が食べる。強いオオタカも、死んだら地面にいる小さな生き物に食べられる。目に見えない小さな生き物から大きな生き物まで、すべてはつながって、いのちはめぐっていく。(古屋ちえり)
◉6冊目『野菜と栄養素 キャラクター図鑑』
トマト・にんじん・ピーマンなど食卓や給食に登場することの多い野菜や栄養素が、かわいいキャラクターになって、それぞれ自分たちの歴史や特徴をアピール。どの野菜にどんな栄養素が入っているかが一目でわかる。こんな楽しいキャラクターたちなら、キライな野菜もきっとスキになる。
★一緒に勧めたい本
『はらぺこさん』やぎゅうげんいちろう/さく 福音館書店 2011年 本体価格900円
食べ物の「えいようぶん」が体の中の「ねんりょう」や、体をつくる「ざいりょう」になることを、愉快な絵と言葉で教えてくれる。(古屋ちえり)
◉7冊目『まほうのコップ』
たねもしかけもないただのコップだけれど、水をいれて後ろにおいたものをのぞいてみると、違った形のものが見えてくる。この絵本は、子どものすぐそばにある「ふしぎ」に気づかせてくれる。身近なところに、自分で確かめてみることのできる驚きと発見がある。
★一緒に勧めたい本
『しろいかみのサーカス』谷内庸生/作 いちかわかつひろ/写真 福音館書店 2009年 本体価格900円
どこにでもある紙を使って、すぐに試せる楽しさが詰まっている。(古屋ちえり)
◉8冊目『10人のゆかいなひっこし』
文字のない絵本で、家の断面図の間のページには家の外面図が描かれている。絵の中には10人の子どもたちがいて、外面図の窓には5つ穴があいている。右の家と左の家、まどから見える子は何人?どちらに何人いるのかな?と、子どもは次々とページをめくり、自然に数を数えていく。(古屋ちえり)
◉9冊目『これがほんとのおおきさ!』
大きなサイズの本で、本当の大きさと美しい色彩で描かれた絵は、ほんものを見ているように大迫力。ダイオウイカの目玉は、圧巻だ。自分と比べて、全体の大きさがどんなに大きいのかを想像してみよう。(古屋ちえり)
◉10冊目『うごくおもちゃをつくろう!』
工作だって自分一人でやってみたい、そんな子どもの意欲を引き出す工作の本。使う道具や材料もすぐにそろえられるもので、完成までの大体の時間もわかるので、チャレンジしやすい。簡単な解説があるので、空気や水を使って動くしくみがわかる。(古屋ちえり)
――「科学道100冊」特設サイトから転載