このよでいちばんはやいものってなんだろう?ウサギは はやいかな?たしかにカメよりは はやい。でも、ツバメよりは おそい・・・こんな速さ比べの問いかけから始まる絵本です。
ページをめくると、カメ、ウサギ、ツバメよりはやい動物が次々に登場します。陸上を走る動物で一番はやいのは、意外にも〇〇!そして、もっとはやい動物が水中や空中にいるのです。更に、動物の速さ超える乗り物や機械も出てきて、ついに宇宙空間にまではやいもの探しを広げていきます。意外な事実に大人もびっくりすることうけあいです。
ページごとに順序立てて「はやいもの」が出てくるので、小さい子どもにも分かりやすく、「速さ」について身近に感じることができる構成になっています。そして「おち」のようなしめくくりで、最後に読者をうならせてくれます。
小学校低学年には「速さ」について興味を持つきっかけになるでしょう。我が家では小2の娘と楽しく読みました。また、「速さ」を学習する小学校5年生の読み聞かせにもピッタリの本です。
尚、ロバート・フローマンの現著訳は、『もっとはやいものはースピードのはなし』(アーノルド・スピルカ/イラスト 大平 雅章/訳 福音館書店 1968年?)として出版されています。
科学読物研究会 秋田明子