「今夜はどんな星が見えるかな。満月だっけ」「あの明るい星はなあに」こんなとき、1年を通じて断然頼りになる本です。
星座を調べるだけなら、星座早見盤や星座の本でもわかります。毎年同じ時期に、同じ方角に同じ星座が見えるからです。でも、実際の夜空には、もっと明るく輝く月や惑星(太陽系の星、地球から見るとウロウロ惑うように動いて見える)、彗星、流星が加わります。
こうした現象も含め、ひと月ごとの星空ガイドのほかに、毎日の月の形や星の見所がのっています。たとえば、8月28日には皆既月食が、8月12日には、今年は良い条件でペルセウス座流星群が見られます。何時にどの方角に、どんな様子で、どうやったらよく見えるのか詳しく紹介されています。
「天文用語はどうもとっつきにくいなあ」と心配されるかもしれませんが、初心者にもわかるように、全天図の見方、月の満ち欠け、惑星の動き方、北極星の見つけ方などの説明もあります。
この本をガイドに、ホンモノの星空を見上げながら、今年はひろ〜い宇宙の星々と、もっと仲良くなりませんか。
科学読物研究会 坂口美佳子