絶滅危惧種の数は、年々驚きの速さで増えていて、現在は全世界に37,400種以上と言われています。この本では、動物園などで見ることが多く、良く知っている30種の動物を取り上げています。子どもたちにも人気のあるジャイアントパンダ、トラ、シロクマなど、いなくなってしまったらいやだなと思う動物たちばかりです。それぞれの動物について、食べるものや生きる場所など野生でのくらしも知ることができます。
それらの動物たちの危機には、生息地の消失、乱獲、汚染される環境、外来種、地球温暖化など様々な理由が挙げられていますが、どれも私たち人間の生活活動が大きくかかわっていることがよくわかります。
また、この危機を脱するための日本や海外の取り組みも紹介されているので、自分の大好きな動物を守っていくために、ひとりひとりがこれから何をすればよいか、今何ができるかを考えてみたくなるのではないかと思います。
科学読物研究会 古屋ちえり