身近な「あかり」や「ひかり」を絵と文字で表現してみたら、こんな素敵で可愛い絵本になりました。
最初のページは「ひかり」です。まだ星の瞬く空の中に、黄色の文字が並んでいます。<ひかりはよるをおしのけて、くらやみをけちらしている>ようすが描かれています。次は太陽、ベットの人にどかーんと飛び込み明るく照らしています。かと思うと今度はろうそくのあかりが文字になっています。地球と太陽という大きな世界の次は、なんと小さなホタル。目は赤、体は黒、お尻は黄色の文字になっていてなるほどと納得。
マッチ、テレビ、冷蔵庫のあかりなどの身の回りのものから、星、花火、灯台などまでのあかりの世界を、文字の色や形でさまざまに表現しているのは見事。勿論元は英語なので翻訳や編集では、日本語の文字数や形の工夫があったことがしのばれます。
フランクリンの有名な凧上げ実験、エジソンが電球を作ったことなどのページもあり、巻末に説明文があるのも親切です。
科学読物研究会 鈴木有子