静謐、表紙の写真からは、こんな言葉が浮かんできます。ひとしずくの水が、まさにコップに落ちる瞬間をとらえた写真です。ポトンという澄んだ水音と、ゆっくりと静かに広がる水の輪が見えるような気さえします。 ひとしずくの水ウォルター・ウィック 写真と文/林田康一 訳あすなろ書房 ; ISBN: 978…
科学者たちへのインタビューをまとめた冊子に「子どもの頃、影響を受けた本」という項目があり、『不思議の国のトムキンス』と答えた人が多くいました。 作者ジョージ・ガモフは、著名な理論物理学者です。そして、難解な物理の理論を一般の人にもわかるようにと、本を書きました。 不思議宇宙のトムキンス…
最近の口癖は、「もう、12月だって。テレビからあのCMが流れるともうクリスマスって感じだね。」です。年々、時の流れの早さに驚いています。そして、今も刻々と時間は流れ、もうさっきの今は過去になっています。 時間とは何か池内 了/著 ヨシタケシンスケ/絵講談社 ; ISBN:978-4-06-2…
巻頭に「磁石を使った工作・実験を楽しもう」とあるように、まずは工作。そして実験。その次に知識として磁石の性質や歴史についてがまとめられている本です。 おもしろ磁石百科あそべる・まなべる 学習教材づくり吉村利明 監修少年写真新聞社 ; ISBN978-4-87981-211-7(2006-02…
磁石に鉄がくっつくことは、小さな時から子どもがひきつけられる科学の不思議です。 この本は表紙からさっそく「じしゃく」という題字がねずみをつり上げていて磁石の世界に誘われます。ねずみが落ちてきたらキャッチしようというのでしょうか、女の子がねずみの下に手を差し出しているのもご愛嬌です。 じ…
くるくる回るかざぐるまを持った女の子を肩に乗せているのが、お話の主人公のソーレン・ハーマンセンさんです。舞台となったのはデンマークのまん中にある小さな島、サムス島で、牧場や農園がある、人口4000人のごくふつうの島です。「電気や燃料の使い方だって、少し前までは、とてもふつうでした」から、電気はデ…
「博士の愛した数式」という映画が上映されている。この映画では,数の不思議さと面白さを堪能させてくれる。『数の大常識』というこの本は,その映画ほどでもないが,数にまつわるちょっとした豆知識をコンパクトにまとめている。本来は,授業などでもっと感動的に学ぶとよい内容も多い。しかし,感動的な授業があまり期…
私たちは、いろいろな数字に囲まれて暮しています。今、もし数字が消えてしまったらたいへんです。建築、地図づくり、絵や音楽も数字と関係があります。学校で勉強する数学が苦手な人も買い物の時には、たし算やひき算、かけ算や割り算などが必要ですよね。 本書は、数学が得意な子どもたちと不得意な子どもたち…
これは、「次々と怪獣が現れる冒険物語を通して証明を学ぶ」本です。証明とは、まず試行錯誤すること。試行錯誤とはやみくもにやってみることではなく、原因(前提)から結果(結論)を導き出す道筋をいくつも考えることと著者は言います。 数のモンスターアタック芳沢光雄/著 はらだゆきこ/絵幻冬舎 ; IS…
この本は,1996年に行われたサイエンスシアター「力と運動」の第4巻である。『アーチの力学』(2004,8),『吹き矢の力学』(2005,1),『衝突の力学』(2005,6)に続く。 コマの力学—回転運動と慣性—サイエンスシアターシリーズ/力と運動編4板倉聖宣・湯沢光男著仮説社 ; ISB…