旅の始まりは雨。雨粒が集まって海に流れ、太陽の熱によって水蒸気になり、雲ができてまた雨が降る過程が詳しく描かれています。色彩豊かな紙面に、しずくや水たまり、水しぶきなど、水のさまざまな姿が丁寧に描かれています。海の水の冷たさや大きなうねり、日差しの暖かさや風の流れが伝わってきます。水蒸気になって大…
A4サイズの大型絵本。コナラの大木が土が土になるまでのはなしをしてくれます。 始まりは火山の噴火。火山灰に水がふれて粘土のかたまりができ、そこへキノコやダンゴムシに細かくされた枯葉などが混ざります。さらに雨水の働きで上層の土と下層の砂などが混ざり合い、ミミズやモグラといった土中の生きものの活…
大竹英洋さんは、ノースウッズを撮影場所とする写真家です。そこは、アメリカ、カナダの国境付近から北極圏にかけて広がる北米の湖水地方で、数え切れないほどの湖が存在し、北国特有の針葉樹やシラカバの混じった森があります。冬の寒さはマイナス30度が当たり前だとか。そして、ここを舞台に、子ども向け月刊誌「たく…
著者は長年ゴリラの研究に取り組んだ京都大学の前総長。その研究から学び取った人間のあるべき姿を中高生に伝え、生き方を自分で考えてもらおうと書かれた読み物です。「ゴリラとの出会い」「ゴリラから教わったこと」「君たちはどう生きるか?」など 10の章で語られています。 『人生で大事なことはみんなゴリ…
火山が「めざめる」とは、どういうことでしょうか? 長野県と群馬県にまたがる浅間山がこの絵本のモデルです。浅間山は、過去に何度も噴火し、記録や地形から読みとける、昭和・江戸・平安時代、2万5000年前の4つの噴火について、描かれています。火山は普段は「しずかにねむって」いますが、ときどき「めを…
絶滅危惧種の数は、年々驚きの速さで増えていて、現在は全世界に37,400種以上と言われています。この本では、動物園などで見ることが多く、良く知っている30種の動物を取り上げています。子どもたちにも人気のあるジャイアントパンダ、トラ、シロクマなど、いなくなってしまったらいやだなと思う動物たちばかりで…
生物が「うまれてそだつ」ことを通して、DNAとは何かを子どもにわかりやすく伝える大判絵本です。 『うまれてそだつ わたしたちのDNAといでん』ニコラ・デイビス/文 エミリー・サットン/絵 越智典子/訳 斎藤成也/監修 ゴブリン書房/2021年4月/1500円+税 大人も初めて聞くような…
小学生向け伝記シリーズ、科学絵本作家かこさとしさんの生涯を書いた本です。かこさんと言えば、『海』『地球』『宇宙』をはじめ『だるまちゃんとてんぐちゃん』『からすのパンやさん』など、世代を越えて楽しんでいる親子さんも多いことでしょう。92年の生涯に残した作品数は600冊以上。47歳までは工学博士として…
あまがえるりょこうしゃシリーズの第4弾。これまでもあまがえるりょこうしゃではトンボ池、空中探険、雪山探険といろいろな場所のツアーを企画しましたが、今回はなんと地中の世界です。 いつものようにペットボトルやひげそりのモーターで探険車ができあがり、案内はモグラ博士です。地上の世界しか知らないけど…
異常気象とか気候危機という言葉が連日のように聞こえてくる昨今ですが、そもそもどういうものを異常と言っているのでしょう。 本書ではまずお天気とか気候というものがどのようなものなのかというところから説明してくれています。寒さ暑さはどうして起きるのか、世界にはどんな気候があって、それはどうしてなの…